「地方自治体×TikTok」TikTokを用いた若年層(Z世代)向けの自治体PRの事例を紹介!
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・自治体PRのこれまで
地方自治体がその土地の魅力を発信するために行う自治体PRには様々な種類があり、時々のトレンドに伴い年々新たな形のPRが生まれています。
例えば、2019年まではTwitter・Instagram・YouTube等のSNSを用いたPRは数年前から良く行われており、特に動画を用いて行うPRには様々な成功例があります。
また、近年若者を中心に流行中の「音声メディア」を用いた自治体PRも行われています。
・2020年の流れ
2020年はコロナ禍での新しい生活様式の中で、人々の暮らしぶりに大きな変化が生まれました。
SNSの利用の増加がみられたり、noteや音声メディアなど新たなコミュニケーションツールも活用がみられました。
そのなかでも、近年若年層で流行しているTikTokの利用も増加していきました。
TikTokはユーザー構成において若年層が非常に多いことが特徴のSNSで、近年若年層を中心に大流行しており、今や若者にとって当たり前のSNSになっています。
TikTok(ティックトック)とは?特徴・使い方を解説:見るだけ・撮り方まで!ビジネスパーソンこそ知っておくべき次世代SNS
・TikTok×自治体PRとは
そして、昨年いくつかの自治体で実施が始まったのが、TikTokを利用した自治体PRです。
これらの多くはTikTokアカウントを通じて、若年層にアプローチすることを狙ったものが多くなっています。
特に、2020年一度目の緊急事態宣言解除後にTikTokによる自治体PRが多くみられました。
それでは、TikTok×自治体PRの具体的な事例や取り組みをいくつか紹介していきます。
事例1:三重県観光連盟「kankomie」
三重県観光連盟は、2020年6月18日にTikTok公式アカウントを開設し、三重の観光PRに関する情報発信を行っています。
TikTokアカウント「https://www.tiktok.com/@kankomie」
都道府県観光振興団体としては全国で初めての試みであり、TikTokにて観光PR動画を公開しています。
内容
三重県観光連盟のTikTokアカウントは、三重の観光PR動画「見栄サミット」を2020年6月18日に公開しました。
この動画は、三重県観光連盟の事業企画・宣伝委員会事業として制作したもので、『三重県を構成する5つのエリアを1つずつの国と想定し、5エリアの首脳たちが一同に会したサミットにて、自国の自慢話で「見栄」を張り合う』というコンセプトのショートムービーとなっています。
TikTokでは一話がいくつかに分かれて公開されていますが、YouTubeにてロングver.が公開されています。
※YouTubeリンク「https://youtu.be/3dBJ7y0VWUk」
動画キャプチャ
また、上記の「見栄サミット」以外にも、三重県の様々な観光スポットを紹介している動画が公開されています。
参照記事
「Bytedanceリリース」-三重県観光連盟が、都道府県観光振興団体として全国初となるTikTokでの情報発信をスタート-
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000182.000030435.html
「SNS担当者note」-観光連盟でTikTokをはじめてみた、という話。-
https://note.com/kawag00gle/n/nb78d56059774
事例2:三重県大台町観光協会「odai_mie_japan」
三重県大台町観光協会はTikTokアカウントを開設し、大台町の観光スポットや暮らしぶりを紹介するPR動画を配信しています。
TikTokアカウント「https://www.tiktok.com/@odai_mie_japan)」
若年層に人気のTikTokを通じて、より幅広い世代に大台町をアピールすることが狙いとなっています。
内容
三重県大台町観光協会では、2020年6月11日より大台町の魅力を伝える40秒~1分ほどのPR動画を公開しています。
動画では、大台町を流れる清流「宮川」でのSUP、日本三大渓谷の一つである「大杉谷」でのハイキング、また民泊などを通じて地元住民と交流する様子など、大台町の自然などの魅力を知ることができる内容になっています。
動画キャプチャ
参照記事
「中日新聞記事」-動画共有アプリ「TikTok」で若者に 大台が田舎暮らしPR-
https://www.chunichi.co.jp/article/79623
事例3:広島県「hiroshima_pref」
広島県では、2020年4月28日より公式TikTokアカウントを開設し、県政情報やインタビュー動画などを配信しています。
TikTokアカウント「https://www.tiktok.com/@hiroshima_pref」
地方自治体が運用しているアカウントでは最もアクティブに更新されており、多くのエンゲージメントを得ているなど、TikTok運用の大きな成功例となっています。
内容
アカウント開設された当時は、新型コロナウイルス感染症に関する情報を中心に発信することを目的にされており、県知事からのメッセージを中心にコロナ情報に関する投稿が多くされていました。
2020年夏以降はコロナに関する投稿以外にも、動物保護や就職活動に関する県の取り組み、広島県の観光スポット情報など「県内向け/県外向け」それぞれの情報が投稿されています。
なかでも「広島プロフェッショナル」というシリーズの動画は、広島で働いている様々な職種の人へのインタビュー動画となっており、広島の魅力を色々な人の視点で知ることのできるコンテンツとなっています。
リリースより引用
その他
広島県公式アカウントでは通常の投稿だけでなく、ライブストリーミング機能なども活用しており、2020年8月6日に行われた「被爆75年 平和記念式典」をTikTok Liveにて配信しました。
リリースより引用
参照記事
「Bytedanceリリース」-広島県がTikTokでの情報発信をスタート-
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000156.000030435.html
「Bytedanceリリース」-TikTok、広島県と県政コミュニケーションに係る連携及び協力に関する連携協定を締結-
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000201.000030435.html
「広島県公式note」-広島県公式TikTokのお話-
https://hiroshima-pref.note.jp/n/nd68fd087c130
まとめ
今回は、自治体PRのTikTokを用いた事例を紹介してきました。
地方自治体のTikTok活用事例は、やはり若年層に情報を届けることを目的にしていることが多く、伝えたい世代や層によってSNSを使い分けていることが分かりました。
特に広島県では、県内向けと県外向けの情報を両方発信し、様々な種類のコンテンツを投稿するなど、TikTokの特性を存分に利用した活用を行っていました。
このように今後も、若年層向けの自治体PR施策としてTikTokが活用される事例がますます増えていくことが予想されます。
「TikTok×自治体PR」がどのような広がりを見せていくのか、要注目です。