HOME MARKETING マーケティングミックス戦略4Pと4Cの違いとは?事例を用いて簡単に解説!【初心者マーケター向け】

マーケティングミックス戦略4Pと4Cの違いとは?事例を用いて簡単に解説!【初心者マーケター向け】

MARKETING 2020.09.28

マーケティングを勉強すると「マーケティングミックス」「4P」というワードはよく聞くかもしれません。

マーケティングミックスはマーケティング戦略策定プロセスの最終段階であり、実行戦略に位置付けられる重要な役割を担っています。

▼環境分析・STP分析について詳しく知りたい方はこちら
環境分析:https://sorena.media/article/502
STP分析:https://sorena.media/article/537

今回は4P分析と4C分析のそれぞれの目的ややり方を、マーケティング初心者の方にも理解してもらえるよう簡単に解説します。


マーケティングミックス(4P)とは

マーケティングミックスは、マーケティングの有名なフレームワークのひとつです。

STP分析で定めたターゲット層に対して、どのような価値をどのように伝えるかを具体的に抜け漏れなく確認できます。

要素の頭文字をとって別名4Pと呼ばれることもあります。


4P分析のやり方

4P分析のやり方

4Pの要素は上記の通りです。

それぞれ詳細を見ていきます。

                      

Product(商品)

まず、ターゲット層に対して自社の商品・サービスの価値を考えます。

競合と比較して差別化できる要素は何か、品質や機能性は適切かなどが見るべきポイントです。

このとき商品そのものだけでなく、パッケージや商品に関するサービスも「価値」に含まれることは理解しておきましょう。


Price(価格)

続いて原価や販管費を考慮し利益を確保した価格設定を行います。

このとき、ターゲット層に許容されやすい金額であるか、競合と比較して競争できる金額であるかも必ず確認してください。

ブランドイメージや狙うターゲットによっては価格が高いことが価値になるケースもあり、自社の商品やサービスによってバランスをとることが大切です。


Place(流通)

商品の届けやすさの判断も行います。

具体的には、顧客までの仲介業者の数(チャネルの長さ)や流通業者の数(チャネルの幅)、販売場所の広さなどがそれに当たります。

大きくは特定のチャネルに限定するか、幅広くもしくは複数のチャネルを使い分けるかの選択になるでしょう。


Promotion(広告)

商品の認知や価値を知ってもらうために広告の内容も決定します。

ターゲットや商品・サービスに最適な媒体を選定し、顧客とのコミュニケーションの構築を行うことでファンの獲得にも繋がります。

また、広告は顧客だけでなく、流通業者を説得し商品を店に置いてもらう(棚を獲得する)ための情報にもなるので非常に重要です。


4P分析の成功例〜スターバックス〜

マーケティングミックスの成功事例としてスターバックスは有名です。

スタバを4P分析のフレームワークに当てはめるとこのようになります。

4P分析スタバ

スターバックスが短期的に業績をあげることができたのは、ターゲットとした層が的確であったこと、さらにターゲット層に対する価値の提供や価格設定、立地の選定などが一貫して定まっていたことが理由として挙げられます。

他にもたくさんの事例があるので、実際に4P分析を行う際は参考にしてみてください。


4P分析から4C分析へ

最近は4P分析ではなく4C分析を使うケースも増えてきています。

4C分析とは売り手側の視点で作った4P分析を消費者の視点で見直したものです。
良い商品を売るよりもターゲットの悩みや不満を解決することを重視しています。

二つの分析の要素はそれぞれ対応しているので、あわせて考えることも可能です。

4C分析のやり方

こちらもそれぞれ確認していきましょう。


Customer value(顧客価値)

ターゲット層に対してどのようなメリットを提供できるのか、もしくは悩みや不満を解決できるのかを考えます。

商品そのものや周りのサービスだけでなく、それを受け取った後にどのような価値を提供できるのかまで考慮することがProductと異なる点です。


Cost(顧客の経費)

顧客が負担する経費は商品・サービスの金額だけではありません。

そこに至るまでの時間や心理も経費として含み、顧客が利用しやすい価格設定や環境設定を意識することがCostといえます。


Convenience(顧客利便性)

現在は様々な経路が増えたため従来のチャネル選択だけでなく、顧客が入手しやすい経路を選択することができます。

オンライン販売のように場所にとらわれず、また、支払い方法の多様性を取り入れるなどどれだけ顧客の利便性を上げられるかという点がポイントになります。


Communication(コミュニケーション)

こちらは商品の認知や価値をただ伝えるよりも、顧客にとって有益な情報を発信できているかが重要です。

企業側の発信のほかに顧客からの声に耳を傾けられる場を設けたり、商品を届けた後のサービスを充実させるなどの方法があります。


ここまでマーケティングミックスについてそれぞれの要素を詳しく解説しました。

どれだけ価値がある商品でも顧客に到達しなければ購入してもらえません。
4P分析や4C分析で全体を整理し一貫して筋が通っているか、要素のバランスは良いかを見直してください。

フレームワークを活用して自社の商品・サービスに最適なマーケティング戦略を立て実行しましょう。