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インフルエンサーがプロデュースするアパレル・コスメブランドと企業のコラボが増加!?中町綾・吉田朱里・SEIKAの事例と共に、次世代の企業PR戦略を徹底解説

MARKETING 2022.11.01

Image by pikisuperstar on Freepik

インフルエンサーは若年層に大きな影響力を持っており、2022年4月に販促会議によって行われた調査では、男性がYouTube・Instagram・Twitterで発信するインフルエンサーに、女性が特にInstagram、続いてYouTube・Twitter・TikTokで発信するインフルエンサーの影響をよく受けていることが窺えます。


(参考:購買行動におけるインフルエンサーの役割 | 販促会議デジタル版)

従来は、インフルエンサーマーケティングといえば、インフルエンサーに製品やサービスの紹介をしてもらい、消費者を購買に誘導するものでした。しかし、インフルエンサーブランドが多く立ち上がる中、新たなインフルエンサーマーケティング手法が誕生しつつあります。

大”インフルエンサーブランド”時代

近年、インフルエンサーブランドが続々と立ち上がっています。自らのライフスタイルを発信するインフルエンサーが、そのライフスタイルに取り入れたい服や化粧品などの商品を自らプロデュースするようになっているのです。

ファンにとっても、世界観を好み信用しているインフルエンサーがプロデュースした商品を購入することは、好きな商品と巡り合う近道となり、喜ばしいことです。また、推し消費の原理で、応援として商品を購入をするファンも一定数いると考えられます。

インフルエンサーブランドの商品は、一般に発売されているグッズのように、インフルエンサー本人の名の下、ファンを対象に発売されるのではありません。立ち上げたブランドの名の下、インフルエンサー本人が監修する形で展開し、幅広い層を対象に商品を発売しています。

そのようなブランドは、インフルエンサー本人の世界観と影響力を武器に、商品の制作ディレクションから宣伝まで、自らの力で行うことができるのが特徴です。

小売店を通さないD2Cの形で展開しても、ファンとの良い関係が築けていれば一定の売上も保証されています。そしてそこをきっかけに、商品そのものが良ければ、幅広い層に支持されるブランドになることができます。

では、そもそもインフルエンサーブランドにはどのような形があるのでしょうか。

インフルエンサーブランドの2つの形

インフルエンサーがブランドを立ち上げている場合は、主に以下の二つのパターンで展開しています。

・OEM企業との個人契約

OEMはOriginal Equipment Manufacturing(直訳:製品の製造元)の略で、OEM企業とは他社ブランドの製品を製造する企業のことを指します。インフルエンサー個人と契約することで商品をつくり、運営責任者はOEM企業側となります。

・本人の会社

インフルエンサー本人が運営責任者を務めている場合です。自身の持つ会社の事業として、商品を制作し販売します。

いずれも、各ブランドのサイト等の「​​特定商取引法に基づく表記」ページから確認することができます。

インフルエンサーブランドと企業PR

ここまで紹介してきたインフルエンサーブランドの拡大を受けて、企業PRにそれを活かす動きが出てきています。

それが、インフルエンサーブランドの特徴を活かして「コラボ」をすることです。

▼併せて読みたい記事はこちら▼
YouTuber(ユーチューバー)とタイアップ?コラボ?若年層(Z世代)に好印象で効果的な伝え方を事例と共に徹底解説!!|SORENA

獲得したいターゲット層と結びつきが強いインフルエンサーの持つブランドと対等な立場でコラボし、相乗効果が生まれる商品を制作し、インフルエンサー本人と協力して宣伝活動を行っていくことで、広告感なく企業PRを行うことができるのです。

以下に三つの事例をご紹介します。

・ JUST A NOON × atmos pink

女性向けスニーカーセレクトショップの「atomos pink(アトモス ピンク)」は、YouTuberの中町綾がプロデュースするアパレルブランド「JUST A NOON」とのコラボ商品を発売しました。

中町綾本人が商品ビジュアルのモデルを担当し、商品はatmos pinkの店舗及びオンラインショップで発売されています。


(参考:大人気YOUTUBER中町綾がディレクションするブランド『JUST A NOON』とatmos pinkのコラボレーションが8/6(SAT)よりロンチ)

また、中町綾のYouTubeチャンネルでは「【LOOK BOOK】お気に入りの夏服でコーデ組んでみた」というタイトルでコラボ商品を使用したLOOKBOOK動画を投稿しています。

広告感なくお気に入りのアイテムとして商品を宣伝することで、彼女のファッションに興味を持つ人が自然とatmos pinkに興味を持つ設計になっています。



・B IDOL × PEACH JOHN

女性向けランジェリーブランドの「PEACH JOHN」は、ピーチ・ジョンBEAUTYのミューズでありつつ、YouTubeで美容情報を発信している吉田朱里がプロデュースするコスメブランド「B IDOL」とのコラボを行い、双方で商品を発売しました。

吉田朱里本人が商品ビジュアルのモデルを担当し、B IDOL側では人気商品「つやぷるリップ」の人気カラー「すっぴんCLEAR」の限定パッケージ&香り版を、PEACH JOHN側では吉田朱里監修のバスト用クリームを発売しました。


(参考:PEACH JOHN BEAUTYミューズ吉田朱里プロデュースコスメブランド「B IDOL」とスペシャルコラボが決定!さらに!完売コラボアイテムがWEB限定で再販予約スタート! | 美ST ONLINE | 美しい40代・50代のための美容情報サイト)

双方が自ブランドの商品展開範囲の中で相手企業とコラボした商品をつくることで、双方に宣伝効果が生まれる設計となっています。

また、既存製品の新色バージョンをコラボで制作というところもポイントとなっており、元からブランドの抱えるファンに受け入れられやすいコラボとなっています。

・RANDEBOO × PARLOR NOON

目黒駅徒歩1分のカフェ「PARLOR NOON」は、インスタグラマーSEIKAとその交際相手が共同でプロデュースするアパレルブランド「RANDEBOO」とコラボで、限定メニューとグッズを発売しました。


(参考:RANDEBOOが期間限定のコラボカフェを目黒にオープン!

SEIKA自身のInstagramでもこのことを報告する投稿をして宣伝を行っているだけでなく、オープン日には自らが店舗に出向くイベントも行っていました。

カフェの店舗をイベント会場として使い、そこでしか得られない体験を提供することで、SEIKAやRANDEBOOを入り口に、実際に来てカフェのことを知ってもらうことができる設計になっています。

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2021年はトキ消費が急増!?新しい生活様式の中で広がる、モノ消費・コト消費に続く消費とは。|SORENA

まとめ

インフルエンサーブランドは、インフルエンサー本人の世界観と影響力を武器に、ファンの人からそうでない人まで、その人らしい商品を届けられる手段として着実に広まっています。

その流れの中で、インフルエンサーブランドとコラボをすることは、広告感なく企業のPRを行うことに適しています。

現在アパレルやコスメが主流となっているインフルエンサーブランドですが、東海オンエアのりょうがR COFFEE STANDというコーヒー専門店を運営しているように、今後さまざまな領域でのインフルエンサーブランドが誕生する可能性もあります。

今後はインフルエンサーブランドの動向に注目しつつ、それをどう企業PRに結びつけることができるかを考えていく必要がありそうです。