環境分析とは|フレームワークで自社や競合企業の経営状況を把握【初心者マーケター向け入門編】
マーケティング戦略策定プロセスで最初に行うべきは、外部・内部の環境をしっかり把握し解釈することです。
これは、ビジネス機会の発見や脅威の回避、自社の強みや弱みの再確認など今後の戦略の基盤を作ることに繋がります。
環境分析のゴールは戦略の方向性を定めることです。
これを念頭において、各分析で把握すべき事柄と、次のステップへの活かし方を理解していただけると幸いです。
▼マーケティング戦略策定プロセスの全体像についてはこちら
https://sorena.media/article/440
環境分析とは?
環境分析とは、自社を取り巻く外部の環境や自社内部を分析することです。
外部環境分析は経済や市場、競合、顧客の把握、内部環境分析は自社の商品やサービスの強み・弱みの把握、また社内リソースの検討などを目的とします。
様々な観点から分析をすることで、空いている市場や、気をつけなくてはならない点を理解でき、競合を制することができます。
外部環境分析のフレームワーク
外部環境は自社でコントロールできない要素なので、現状を的確に読み取り、自社に対する影響を推測することが必要になります。
このときに使用するフレームワークが、PEST分析や3C分析と呼ばれるものです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
PEST分析(マクロ環境分析)
PEST分析は、現在や将来の社会・世間の状況を把握するために行います。
PEST分析では、世の中の状況を以下4つの分類に仕分けします。
分析に必要な要素を見分けやすくするためです。
事業は世の中の状況、いわゆるマクロ環境に左右されます。
消費増税直前に、多くの消費者がお目当ての商品を目指して店に駆け込んで、小売店の売り上げが上がった事例などに顕著です。
常に世の中の動向を追いかけ今後の予測や判断をしておくことで、起こりうる問題を回避できたり、競合より先に新たな機会を発見できることがあります。
3C分析
外部環境分析の2つ目は、3C分析です。
自社を取り巻く環境を抜け漏れなく把握できることから、頻繁に使用されるフレームワークです。
3C分析では各要素の実情を収集し、シンプルにまとめていくと良いでしょう。
インターネットを使用する際は信頼のあるソースを利用するようよう注意してください。
また、できるだけ自分の足で探しにいき、より踏み込んだ情報を得るよう努めましょう。正しい情報を広く深く集めることが、この後SWOT分析を行う際に重要になるからです。
内部環境分析のフレームワーク
続いて、内部環境を分析する際によく使われるフレームワークを紹介します。
外部環境分析で明らかにした「自社でコントロールできない」環境のにおいて、自社の商品やサービスがとるべき戦略を考えるための分析です。
SWOT分析
SWOT分析は、外部環境と内部環境のプラス面とマイナス面をそれぞれ洗い出し、戦略の方向性や課題を明らかにする手法です。
上記の4つを組み合わせて多角的に戦略を見つめ直すと、そのときの環境に最適な戦略目標を定めることができます。
戦略目標が定まったらそれを元にSTP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)で基本戦略を決定します。
最後に
今回はマーケティング戦略策定プロセスの第1段階である、環境分析を解説しました。
環境分析は外部・内部環境について詳細な情報を集め整理することで、戦略の方向性を定めるものです。
ここで浅い情報や間違った情報を元に戦略を策定してしまうと、この後の決定事項も、目的にそぐわないものになってしまいます。
情報の選定や解釈は慎重に行い、自社の強みを生かすビジネスチャンスを発見しましょう。