市場規模拡大中の運用型テレビCMとは|デジタル広告との併用で効果最大化?
日本の広告市場では、デジタル広告がテレビCMの出稿額を超え、デジタル広告市場は年々拡大傾向です。
実際SNS広告がきっかけで購買行動を起こすユーザーも多く、商品やブランド認知を高めるためにも有効です。 デジタル広告はターゲットに沿ったセグメントを行うことで非常に高い効果を発揮します。
一方で、若年層の購買行動においてテレビCMをきっかけに商品を購入する若者もまだ多く存在します。
化粧品や衣服購入はSNSを参考する人多いのに対し、食料品や家具家電はテレビCMを参考にするという声が多くみられました。
マーケティングリサーチ第6弾|若年層(Z世代とミレニアル世代)はモノ消費するとき何を参考にしているのか?デジタル広告はアプリやサイトと連携して効果を可視化することが可能で、効果検証に優れており広告を届けたい層に絞って配信することができます。
細かく設計が出来るデジタル広告と、広くリーチできるテレビCMとを併用することで相乗効果を発揮し、より効率良く訴求できる可能性が高くなります。
今後、テレビCMはデジタルとの連携がよりできるようになってくるかもしれません。
近年は運用型テレビCMに注目が集まっています。
運用型テレビCMとは?
運用型テレビCMは、効果を可視化し、デジタル広告同様に効果検証を行い運用することが可能です。
運用型テレビCMとは、
「データ分析や発注においてオンラインダッシュボードを活用し、広告主やその委託を受けた広告会社が、製品・サービスの直接的な販売促進や顧客獲得などを主たる目的に、一定のKPIを参考とし、短期的に広告クリエイティブや出稿先の変更、調整を繰り返して、広告効果の最適化を図るテレビCMの出稿方法」と定義されています。
運用型テレビCMの本格化
2020年は、運用型テレビCMを提供するサービスが数多く生まれ、市場の本格的な立ち上がりがみられました。
一部の放送局でも、番組単位でオンラインでの販売を開始するなど、テレビCMの取引方法が変わりつつあります。 そんな2020年の運用型テレビCMの市場規模は、およそ50億円と推測されています。
2025年には18倍に市場規模拡大?
コネクテッドテレビの普及とともに、テレビ端末を通して視聴する地上波とデジタルとの垣根がなくなりつつあります。 外出自粛の影響もあり、テレビ端末でインターネット動画配信サービスの視聴需要も高まっています。
※コネクテッドテレビ:Amazon Fire TV StickやGoogle Chromecastなどのメディアストリーム端末、テレビに組み込まれたOS、Blu-ray再生機器、ゲーム機などを介してインターネット接続可能なテレビデバイス
コネクテッドテレビの普及により、オンライン・オフラインを問わずテレビ端末を通したユーザーとのコミュニケーションを、効率的かつ効果的に行うことへのニーズが高まってきました。
より幅広い広告主層からの支持を受けることで、運用型テレビCM市場は2025年には約18倍の920億円規模に拡大すると予想されています。
さいごに
ここ数年は「若者のテレビ離れ」が囁かれていましたが、コネクテッドテレビの普及と家で過ごす時間の増加により運用型テレビCMの需要が高まっています。 市場規模は、どんどん拡大していくと予想されます。
それぞれのKPIを明確にし、クリエイティブも媒体ごとの特性に応じて変えながら、ターゲティングを細かく設定できるデジタル広告とテレビCMとをうまく活用していくことが重要であるといえます。
細かく設計が出来るデジタル広告と、広くリーチできるテレビCMを併用していくことで相乗効果を発揮し、より効率良くサービスや商品を訴求できるでしょう。