オウンドメディア成功事例6選 リード獲得・ブランディング・採用にも有効【2020年最新版】
最近よく耳にする「オウンドメディア」。
企業が独自に運営するメディアのことで、広報やウェブマーケティングにおけるスタンダードになりました。
顧客の獲得や企業・商品のブランディングに広く活用されており、今や広報にとどまらず経営戦略における重要なツールになりつつあります。
オウンドメディアを運営するときには、特有の強みと注意すべき点を理解しておく必要があります。
今回は、オウンドメディアの概要から成功事例まで、詳しく説明していきます。
オウンドメディアとは
直訳すると「所有媒体」。つまり、自分自身で所有している媒体のことです。
ユーザーや消費者に向けて、自社独自の情報を発信するWebサイトのことを指すのが一般的です。
厳密にいうと、自社のコーポレートサイトや会社案内のパンフレット、メールマガジンなども含まれます。
オウンドメディアの長所
・内容がコントロールできる。
・費用負担が低い。
・継続しやすい。
広告枠を購入しないと使えない他のメディアと違って、オウンドメディアは自社のリソースを使って「自由に」「低価格で」「無期限で」運用できることが特徴だといえます。
オウンドメディアの短所
・運用側の負担が大きい。
・情報が信頼されにくい。
・成果が出るまでに時間がかかる。
オウンドメディアの運営はアウトソースしづらく、運営企業の負担が大きくなりがちです。
加えて、企業発のメディアであるため、掲載されている情報が信頼されにくいという特徴もあります。
また、顧客獲得やブランディングを長い目で狙う性質のものなので、短期間での商品購入やファン獲得にはあまり繋がりません。
成果が出るまで続けられる企業体力があるかどうか、考えてから始める必要がありそうです。
オウンドメディア成功事例2>
ここからは、オウンドメディアを以下の4タイプに分類し、それぞれの成功事例を挙げていきます。
SEO型:検索からの流入を狙い、SEOを強化しているタイプ。お悩み解決系の商材を扱う企業と相性が良いとされる。
高知名度型:運営元のブランドの知名度が高く、ローンチ当初から高い知名度を誇るタイプ。ブランディング目的で使われることが多い。
SNS拡散型:SNSでの拡散を狙い、バズコンテンツを生み出そうとするタイプ。情報の独自性や鮮度が求められる。更新頻度が高いメディアも多い。
ミックス型:様々な経路からの流入を狙う。上記3タイプのいずれかだったメディアが、成長してカバー領域を広めたパターンが多い。
SEO型
ferret(運営会社:basic)
日本最大級のWebマーケティングメディアです。
ローンチから半年で月間100万PVを達成し、現在は月間500万PV越え、44万人の会員を抱える人気メディアになりました。
月間のリード獲得数も2,500件を超えていて、企業の成長に大きく貢献していることがわかります。
主な流入経路は検索で、「SEO対策」などのビックワードで上位表示を実現しています。綿密なSEO対策の賜物ですね。
ferretはまさに、日本トップクラスのオウンドメディアだといえます。
LISKUL(運営会社:ソウルドアウト)
ferretと同じく、Webマーケティングのノウハウを掲載するメディアです。
「リスティング広告」などのビッグワードで検索上位を獲得すると同時に、ユーザーにとって有用な情報を掲載することで、SEOの強化を図っています。
LISKULは現在、月間平均で約50万PVを獲得。
商品への問い合わせ件数は当初月間3件でしたが、現在は200件にまで増加したということです。
自社のビジネスで培った情報を自ら公開するのは得策でないように見えるかもしれませんが、上手に使えばコンバージョンにつながるのです。
高知名度型
Coca Cola Journey(運営会社:コカ・コーラ)
コカ・コーラ社のグローバルサイト。
ユーザーにサイト内で旅をしてもらうというコンセプトで、Webサイトに訪れた人に楽しんでもらうことを目的としたサイトです。
自社の製品や取り組みのみならず、様々なジャンルのライターや作家が執筆した、一見コカ・コーラとは関係のなさそうな記事も配信されています。
幅広いユーザー向けのコンテンツを配信することで、ブランディング効果を高めているのです。
SNS拡散型
サイボウズ式(運営会社:サイボウズ)
「新しい価値を生み出すチームのメディア」をコンセプトに、会社・組織、働き方から、生き方や家族と仕事などライフスタイルに関する記事まで幅広く掲載するメディアです。
SNS拡散型のメディアにしては更新頻度が遅いことが特徴ですが、その文一つ一つの企画が作り込まれています。
インタビュー記事も多く、インタビューでは記事本文がセリフのようにあしらわれているので読みやすいということも、人気の秘訣かもしれません。
TABI LABO(運営会社:NEW STANDARD)
SNSでバズる記事を多数配信しているメディアです。日本のオウンドメディアの代表格ともいえます。
ユーザーの印象に残る、刺さる記事を提供することに拘っているそうで、感情に訴えかけるなど、SNSで拡散されるための勘所をうまくおさえています。
TABI LABOはページのデザインもシンプルです。
デザインの装飾も少なく、コンテンツを読むことに集中できるよう配慮してあります。
オウンドメディアはコンテンツの質が重要だとよく言われますが、TABI LABOはそれを体現している良い事例です。
ミックス型
TechCrunch Japan(運営会社:AOLオンライン・ジャパン)
最新のニュース記事をメインとしたコンテンツが豊富なメディアです。
オウンドメディアの中でも老舗で、2006年から運営されています。
最新のテクノロジーにまつわる情報や海外ビジネスの情報が豊富で、スタートアップ業界では特に人気の高いメディアです。
専門性よりも網羅性に重きが置かれているため、多くのユーザーがファン化するようなタイプではありません。
しかし、このサイトをチェックするだけである程度の情報が得られるので、ポータルサイトとしても使えるのが特徴です。
自社のオウンドメディアがある程度力をつけてきたら、Tech Crunchのように幅広い情報を網羅する方向へシフトしていくのも、さらなる成長への鍵かもしれません。
まとめ
ネット上のコンテンツが注目を浴びるようになったため、オウンドメディアを開設した企業も多いでしょう。
オウンドメディア開設の際には、自社の商品・サービスやリソースに鑑み、目指す方向性を決めなければなりません。
この記事に載っている成功事例を参考に、自社の目指す方向を考え直してみるのもよいかもしれませんね。