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【2021年度SORENAリサーチ最新版】2020年~2021年にかけての若年層(Z世代)のSNS利用率の変化とは??

MARKETING 2021.10.19

SORENAでは、若年層のデジタルに関する調査を定期的に行っています。

今の若年層は特にデジタルネイティブと言われ、小さいころからデジタルに触れてきた世代であり、SNSは切っても切り離せないツールになっています。

今回の調査では、15歳〜24歳の若年層800人に対して、主要な6つのSNSの利用率について調査し、前回調査との比較を行いました。

前回実施は2020年の夏季で、コロナ禍の最初のピークが落ち着いた頃でしたが、
今回はコロナ禍が進み、全国的な緊急事態宣言の発令などが進んだ時期に実施しました。

総務省の調査によると、2020年から2021年にかけてテレワークやリモート授業が進んでおり、在宅時間が増加していることが分かっています。

「新たな日常」における 生活時間等の変化や通信環境との関係 (アンケート結果)

今回の調査では、調査内容を前回と統一することで定点的な観測・分析を行い、withコロナが若年層のSNS利用率にどのような影響を与えているかを明らかにしました。


調査概要

調査名:2021年冬季実施 若年層に関する定量調査
調査方法:オンライン調査(ネットリサーチ)
調査期間:2021年冬季
調査対象:15歳~24歳の男女800人
※職業別に、高校生・大学生・社会人(公務員・自営業を含む)・その他/フリーター(主夫/主婦・パート/アルバイト・無職を含む)と分類し、それぞれ男女100人ずつに調査を実施しました。
調査SNS:YouTube・Twitter・Facebook・Instagram・LINE・TikTok


それでは、実際の調査結果について見ていきましょう。

<若年層全体編>

まずは若年層全体の調査結果です。

利用率の高いSNSは、上から「YouTube」「LNE」「Twitter」「Instagram」「TikTok」「Facebook」となっています。

TikTok以外は前回の調査から利用率の変化が見られましたが、利用率の順番自体には変化は見られませんでした。


利用率トップ2の「YouTube」「LINE」は前回の調査より、4ポイント~5ポイント上がっており、それぞれ90%以上の利用率となっています。

以前に比べて家にいる時間が長くなったことで、動画メディアの利用はほぼ必須のものとなり、またリアルでの接触が少ない状況下でのコミュニケーションツールの利用も欠かせないものになっていることがうかがえます。


利用率3・4番手の「Twitter」「Instagram」はそれぞれ約1ポイント/3ポイント利用率が上がっています。

両SNSともに、つぶやきや画像投稿のためのプラットフォームですが、今の若者にとってはコミュニケーションツールとしての役割も重要であり、そのことが利用率アップに繋がっていると思われます。


TikTokは前回と利用率に変化は見られず、30%以下にとどまっています。

近年若年層を中心にユーザー数を非常に増やしているSNSですが、若年層全体でみると他のSNSとは利用率に大きな差が見られるようです。


Facebookについては、利用率が低下しているという結果でした。

若年層は利用シーンが比較的限られることもあり、利用者離れが進んでいるようです。

<男女別編>

続いては男女別のデータを見ていきましょう。

まず男性では、利用率ランキング自体に前回調査から変化はありませんでした。


トップ2のYouTubeとLINEについては、それぞれ5~6ポイントずつ利用率が上がっています。
また、Twitter・Instagramついてもわずかですが、利用率が上がっているという結果になりました。

それぞれ娯楽や暇つぶし・コミュニケーションツールとしての利用意向が高くなっていることに起因するものと思われます。

続いて女性では、Facebook以外のSNSでは利用率が上がっていました。

特にYouTubeは利用率が5ポイント上がったことで、前回女性の利用率1位だったLINEを抜くという結果になりました。

昨年調査の時点から、男性との利用率の差が見られたInstagramとTikTokについては、ともに利用率が上がっており、結果的に男性との差をより広げています。

特にInstagramは元々女性の利用率が高く、加えて在宅時間が長くなったことで、コロナ禍で女性どうしのコミュニケーションツールとしての役割がより強固になっているものと思われます。

<職業別編>

続いては職業別の数値を見ていきましょう。

まず高校生では、YouTubeの利用率が6ポイント増えており、前回調査時に1位となっていたLINEを上回りました。

Twitterについては前回調査からほぼ横ばいでしたが、LINEとInstagramは3~5ポイントほどアップしており、それぞれ利用率が微増という結果になっています。


高校でもオンライン授業の形が徐々に整い始めたこともあり、在宅時間の増加がSNS利用を促進させているものと思われます。

また、新たな人気YouTuberが続々現れていることで、テレビ離れの進む高校生にとってYouTubeが映像コンテンツの中心となり、利用率を大きく上げている要因の一つになっているのかもしれません。


そして最も上昇率が高かったのはTikTokで、前回調査から10ポイントも利用率が上がっていました。
近年若年層を中心に爆発的な盛り上がりを見せていたTikTokですが、やはり高校生を中心にまだまだ利用が拡大していることがわかります。

続いて大学生では、前回調査から特に大きな変動は見られず、Twitter以外のSNSは0.5~3ポイントの微増という結果になりました。

社会人は、YouTube・LINE・Twitter・Instagramの4つの媒体で2~5ポイントほど利用率が上がっていました。

ただ、高校生や大学生と比べるとFabcebookを除いて利用率が最も低くなっています。

ビジネスシーンでの利用機会があるFacebookは学生よりも高くなっているのに対して、プライベートな時間が少なくSNSへの接触時間が限られるため他のSNSの利用率は低めになっているものと思われます。

<まとめ>

この記事ではSNSの利用率についての調査結果を紹介してきました。


性別や職業に関わらず、前回調査時よりもSNS利用率はほとんどのSNSで上がってるという結果になりました。

おうち時間の増加やリアルでの接触機会の減少は、視聴に時間のかかる動画メディアやコミュニケーションツールとして、若年層のSNS利用をさらに促進しているものと思われます。


媒体別でみると、Instagramはもともと女性の利用率が男性に比べて高いですが、在宅時間の増加に伴い女性の方が利用率が増加しており、男女間の利用率はさらに広がっていました。

またTikTokは、高校生などの若い層の利用率はどんどん高くなっているものの、社会人では上がっておらず、Z世代全体に広がってはいないことがわかりました。

このように各SNSごとにも、違いが見られるような結果になりました。


SORENAでは、今後も若年層のSNS利用率について定点調査を行います。

TikTokなどに続く、若年層に人気となる新たなSNSの登場にも注目です。