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自治体PR動画の成功例3選!戦略と効果を解説

PROMOTION 2020.06.08

著作者:pikisuperstar/出典:Freepik



今やインターネットの普及率は8割を超え、特に10代20代の1日のネット接触時間はテレビのそれを上回るなど、情報を届ける媒体として欠かせないものとなりました。

また、面白いコンテンツは自由に拡散、共有されることで話題になるケースも多く、知名度を上げたい各地方自治体は、効果的なPRを行うためにWEB動画の制作に力を入れています。

本記事では、実際に地方自治体のPRとして制作された動画を紹介し、その戦略と効果を見ていきます。


最新版の事例はこちらから
【最新版】地方自治体PR動画4選!話題化する動画に新傾向?

地方自治体がPR動画を制作するメリット

多くの地方自治体は、観光や移住に関して問題を抱えています。問題を解決するには、町のこと知ってもらい興味を惹かなければなりません。

そこで宣伝が必要となるのですが、「動画」を採用する自治体が多いのはなぜでしょうか。理由は大きく2つです。


1.町の空気感を伝えることができ、個性が出せる

動画の大きな特徴として、文字や写真では難しい空気感まで伝えることができる点があります。特に、移住者を増やしたい場合、移住希望者には町の雰囲気を知ってもらう必要があるので、空気感が伝わる「動画広告」が向いています。

さらに動画には、様々な情報を入れ個性を出すことができるため、話題になりやすいというメリットもあります。


2.インバウンドの集客が狙える

SNSで人気になり、日本人旅行者にはあまり人気のない地域に海外からの旅行者が殺到した、というニュースを見たことがある方も多いでしょう。

動画は言語に関係なく、世界中に広がっていきます。ただし、インバウンドを目指す場合は、海外のターゲットを狙った企画が必要です。



自治体PR動画の成功事例

ここまで、PR動画が自治体に人気な理由を述べてきましたが、全てが広告として上手く機能している訳ではありません。

ここからは成功事例をいくつか紹介し、その共通点を探っていきます。


北九州市・下関市 関門PRムービー「COME ON!関門!~海峡怪獣~」

北九州市と下関市は、人気観光スポット「関門海峡エリア」の魅力を発信し、観光客の増加を狙ってPR動画を制作、Webで公開しました。


<内容>

関門海峡近くで少年2人がボール遊びをしているシーンから始まる。

そのボールが海に落ちてしまい、潮の流れが早く沖へ流されたところで突如、海の中から怪獣が出現。

多くの市民が逃げ惑い、怪獣が街を襲うかと思いきや、速い流れに足をとられて流される。市民は拍手喝采。「流れがはやい。全部がすごい。」のキャッチコピーとともに締めくくられる。

<戦略>

海外での「関門」のブランド化を狙い、日本語のほか英語・中国語・韓国語・タイ語での字幕や、日本の怪獣映画として代表的な「ゴジラ」を暗示させる怪獣の起用により、海外からの視聴獲得を狙っています。

<効果>

2017年3月27日の公開日から約2年間で、自治体制作動画としては異例の再生回数1億回を突破しました。知名度を獲得し、動画を観た多くの外国人観光客を招くことに成功しました。

「どうした?関門海峡」サイト:https://www.gururich-kitaq.com/kanmon_movie/

北九州市観光情報サイト「ぐるリッチ北九州」:https://www.gururich-kitaq.com/

北九州市公式サイト:https://www.city.kitakyushu.lg.jp/



宮崎県小林市 移住促進PRムービー「ンダモシタン小林」

小林市は、交流人口の拡大と定住人口の増加を目的とした「てなんど小林プロジェクト」の一環で、移住促進をテーマに、PR動画「ンダモシタン小林」を公開し話題となりました。



<内容>

小林市に住んでいるという設定のフランス人が、市内を巡りながら豊かな自然や人の温かさなどを紹介する。

男性のセリフには日本語字幕がついており、一見するとフランス語を話しているように見えるが、最後に「ところで気付いたものだろうか 私がここまで西諸弁で喋っていたことに」と切り出し、男性が動画内で終始西諸弁(小林市など西諸地域で使われている方言)を話していたというネタバレで終わる。

<戦略>

視聴者に驚きを与えるオチでもう一度見返したくなる仕掛けで話題性を狙っています。

また、フランス人を通すことで、小林市の魅力である「森」「水」「星」「食」「人」を映像を通して魅せつつ「あるある小ネタ」を面白く紹介し、視聴者を飽きさせない工夫もされています。

<効果>

2015年8月27日の公開日から3ヶ月半で再生回数170万回を超え、その後、地元クリエイターが制作したTシャツの販売や、地元劇団のWEBムービーの公開もされています。

この動画の公開後、移住相談件数やふるさと納税額が飛躍的に増加し、約1年間にわたってメディアの取材も絶えませんでした。

小林市公式サイト:http://cms.city.kobayashi.lg.jp/government.html

てなんど小林プロジェクト公式サイト:http://www.tenandoproject.com/



鹿児島市 PR動画「維新 dancin’ 鹿児島市」

鹿児島市は、市の様々な魅力の発信を目的として、「西郷どんも知らない!?」をコンセプトとしたPR動画「維新dancin’ 鹿児島市」を制作、公開しました。


<内容>

数々の全国大会でユニークな演技が高く評価されている鹿児島実業高等学校男子新体操部の部員が、西郷どんに扮し、華麗なダンスで桜島や仙巌園、温泉、黒豚しゃぶしゃぶ、白くまなど鹿児島市の多彩な見所やグルメを紹介。

<戦略>

「西郷どん」×「ダンス」という、トレンド要素を生かしたインパクトのある映像になっています。

また、西郷どんの太い眉でビジュアルとオリジナルソングで面白さを出しつつ、新体操部の高い技術を取り入れることで、楽しいPRを目指しています。

<効果>

2018年1月10日の公開から2年間で再生回数130万回を突破しており、その第二弾となる「維新 dancin’ 鹿児島市~season2~」は公開1ヶ月で65万回以上も再生されています。

高い訴求力が認められ、テムズが運営する「ぐろ~かるCM研究所」の受賞も果たしています。

CM特設サイト:https://segodonmoshiranai.jp/

鹿児島市公式サイト:https://www.city.kagoshima.lg.jp/

ぐろ~かるCM研究所:https://glocalcm.sakura.ne.jp/



自治体PR動画の制作方法

成功事例から学んだ、話題になりやすい動画のポイントをまとめると以下のようになります。


1.目的を明確にした上でコンセプトを作る

観光誘致を目的にする場合、特産品や街並み、移住促進なら町の人に出演してもらうなど目的に合わせた企画が大切です。

インバウンドを狙うのなら、北九州市・下関市のように「ゴジラ」など日本らしい物を取り入れることで人気が出やすくなります。


2.ストーリー性やユーモアが重要

単純に町の魅力だけを紹介する動画は、視聴者の心に刺さりません。

視聴者が共感できるストーリー性のあるものや、くすっと笑ってしまう、驚きでもう一度見たくなるなどの仕掛けがあると、SNSでも拡散されやすいでしょう。


制作費用について

今回紹介した動画は、地方自治体が広告代理店や映像制作会社に依頼し、一緒に企画を考えたものです。

費用は数百万円以上かかるケースが多いですが、なかにはその広告効果が10億円以上だといわれているものもあります。

もちろん、自治体の職員のみで制作する場合は、機材や編集費のみで制作することもできます。


今回は地方自治体のPR動画の事例を紹介しました。

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