Z世代のサウナ活用術！多様化したサウナのトレンドは？

コロナ禍により多くの娯楽施設が営業停止を余儀なくされ、若者たちの社交やリラクゼーションの場が縮小してしまいました。

そんな中で注目を集めたのが「サウナ」です。

感染対策の一環としても、個室サウナや予約制のサウナが普及し、密を避けつつもリフレッシュできる空間として若者たちから人気を集めました。

他の施設と同様に、営業停止・時短営業・利用人数の制限などが、多くのサウナ施設で実施されましたが、一方でサウナの新規利用者は増加していることがわかっています。

特に、20代のサウナ人気は顕著で、2020年から2022年にかけて、20代のサウナ利用者の割合は15%から32%に増加しました。

参考記事:https://www.moneypost.jp/1106237

＜若者におけるサウナ利用の目的＞

・エンターテインメント性の向上

サウナ施設の多様化が進み、テーマパークのようなエンターテインメント性の高い施設が増えています。
これにより、従来のサウナ利用者だけでなく、若者のユーザー層を引きつけています。

・美容とフィットネス

血行促進や発汗作用などがもたらす美容効果を目的としたサウナ利用。
ヨガやエクササイズなどのフィットネスと組み合わせて、体形維持を目的に利用するケースも。

・デジタルデトックス

スマートフォンやパソコンなどのデジタルデバイスから離れデジタルデトックスを目的としたサウナ利用。

若者のサウナ利用の目的が多様であることに加え、関心分野によってサウナの楽しみ方や利用のきっかけなどもさらに多様化していると考えられます。若者のサウナ利用者へのヒアリングを基に、若者の関心分野を自然関心層、美容関心層、スポーツ関心層の3グループに分け、それぞれのサウナに興味を持つ理由や日常へのサウナの取り入れ方をご紹介します。

＜自然関心層＞

自然関心層の若者は、春～秋を中心とした過ごしやすい時期に、仲間と自然の中でのリフレッシュとリラクゼーションを好む傾向にあります。湖や川辺などの自然豊かな場所にあるアウトドアサウナやキャンプ場などでテントサウナを楽しんでいます。

【自然好きの若者がサウナに興味を持つ理由】

それでは自然関心層の若者がサウナに興味を持っている理由はなぜなのでしょうか。

そこには大きく3つの理由があると考えられます。

1.自然との一体感とリラクゼーション <@>自然関心層の若者たちは、自然と触れ合うことに強い魅力を感じています。アウトドアサウナやテントサウナは、自然の中でリフレッシュとリラクゼーションを同時に感じることができます。
自然の中でサウナに入ることは、都会の喧騒から離れ、心身ともにリラックスできるという点が大きな魅力です。

2.旅行のオプションとして最適

サウナはキャンプやピクニック、日帰りで山や川にいくついでに行く人も多く、旅行先でも多様な楽しみ方ができるのが特徴です。
サウナは出かけ先の付加価値を高めてくれる存在で、旅行のオプションとしてコストパフォーマンスも良いため、若者からの支持が大きいと考えられます。

3.SNSでのシェアとエモい体験

サウナキャンプやテントサウナは、写真映えするシーンが多く、SNSで積極的にシェアされる傾向にあります。
自然の中でサウナを楽しむ様子は、視覚的にもエモい体験として捉えられます。

テントサウナなどの自然の中でのサウナ体験は思い出作りにも最適で、エモい感覚を共有できることが、若者にとって大きな魅力となっています。

参考記事：https://www.moneypost.jp/1106237

＜美容関心層＞

【美容好きの若者がサウナに興味を持つ理由】

SNSやインフルエンサーが美容と絡めてサウナの魅力を発信することで、20代の間でサウナブームが広がっています。
InstagramやTikTokでの「サウナ後のスキンケア」や「ととのう体験」の投稿がトレンドになっているため、若者の関心を引き付けていると考えられます。

これらの要素の中で、サウナの流行には美容情報の収集とデジタルネイティブとしての特性が影響していると思われます。インフルエンサーがサウナの魅力を発信するようになった中で、若者がそのような第三者による情報を収集する傾向が急速化したため、美容好きの若者へ広がっていると考えられます。

実際に美容好きのZ世代は週一から2週に一回サウナを利用することがわかっています。
特にストレス解消やリフレッシュを目的にしている場合、週末に時間を取ってサウナに通うことが多くなっています。
また、試験期間などの締め切りが迫る時期には、ストレス緩和のためにサウナを利用するなどの声がありました。

＜スポーツ関心層＞

【スポーツ好きの若者がサウナに興味を持つ理由】

スポーツ好きで、普段からスポーツをする学生は、何かしらのコミュニティに属しています。
スポーツ後の娯楽時間として、サウナを用いることが多いようです。

実際にスポーツ好きのZ世代は、運動後のリカバリーやスポーツ仲間とのコミュニティの場として利用されていることがわかっています。

1.運動後のリカバリー

健康への意識が高いZ世代にとって、リカバリーは健康管理の一環として重要視されています。体をリフレッシュさせるためにサウナを利用することは、こまめに運動をする意識の高い若者にとって体を大切にする行動の一つといえます。

2.コミュニティの場

スポーツ仲間との絆を深めるためにサウナを利用することも一般的になっています。ランニング終わりにサウナ×飲みを楽しんだり、サウナを貸し切ってコミュニティで楽しむこともできます。現代の若者はコロナ禍を経たことにより、リアルなつながりを求める傾向があります。共通の経験を共有することで、より強く仲間との絆を深めています。

3.ご褒美としての娯楽性

サウナはスポーツ後のご褒美としての娯楽性も高くなっています。リラックス効果があり、メンタルリフレッシュにもつながるため、Z世代の若者は忙しい生活の中で自分へのご褒美としてサウナを利用しています。サウナでリラックスすることで、日々のストレスを軽減し、心身ともにリフレッシュすることができるのです。

まとめ

若者のサウナの利用方法について、以前と比べてその内容が大きく変化し、多様化していることがわかりました。同時にサウナ利用者にも様々な関心層があり、それぞれの活用方法や楽しみ方があることも明らかになりました。

サウナを利用する若者は、それぞれのニーズや興味に応じた媒体を通じてサウナ情報を収集していると考えられます。自然関心層はアウトドア情報サイトやSNS、スポーツ関心層はスポーツするメンバーでの口コミ、美容関心層は美容インフルエンサーやSNSを利用しています。これにより、各々自分たちに適したサウナ体験を見つけているのです。

【各関心層の楽しみ方】

自然関心層：サウナキャンプやテントサウナで自然との一体感を楽しみます。

美容関心層： 美肌効果を求め、サウナ後のスキンケアがトレンドです。

スポーツ関心層： 疲労回復、コミュニティ作りのためにサウナを利用します。

サウナがZ世代の若者に一般的に定着し、多様な目的でサウナを楽しんでいます。自然関心層、美容関心層、スポーツ関心層など、それぞれのトライブが独自の方法でサウナを活用しており、Z世代のカルチャーとして楽しみ方がより明確に分かれていることがわかりました。